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動物行動の分子生物学

2,592円(税込)



書誌情報

ISBN-10:  
ISBN-13: 978-4-7853-7712-0
その他管理用ID/Code:  
出版社: 裳華房
著者名: 久保 健雄、奥山 輝大、上川内 あづさ、竹内 秀明
所属:  
巻号:  
発行日: 2014-07-20
ページ数: 193


[OUTLINE]
ティンバーゲン、ローレンツ、フリッシュら動物行動学の開祖たちが提案した研究課題には、先天的行動と、記憶・学習のような後天的に獲得される行動様式の両方が含まれている。動物行動の分子生物学は、最終的にはヒトの脳の高度なはたらき(予測や知能、創造、言語能力など)の分子・神経的基盤やその進化の理解をめざすのだろう。初期の遺伝子組換え技術は1970年代頃に成立し始めたが、動物行動の解析手段として用いられるようになったのは、1990年代半ば頃である。では動物行動の研究課題について、現在、分子レベルではどのような研究が進みつつあるのだろうか。あるいは今後どのような発展が期待されているのだろうか。
 本書ではいずれの章でも、それぞれの動物の行動を生み出す脳や神経系のはたらきについて、そこではたらく分子(遺伝子やRNA、タンパク質)が調べられた研究成果に焦点を当てて解説している。
 また近年では5章で詳説するように、オプトジェネティクス(光遺伝学)という、チャネルロドプシンなどの光活性化イオンチャネルを特定の神経細胞に発現させ、これらの神経細胞に光を照射することで人為的に活性化し、その結果、どのような行動が誘発されるかを調べる手法が急速に発展し、神経科学は長足の進歩を遂げつつある。
 行動分子生物学をこれから勉強する方、また理解をさらに深めたい方にお薦めしたい。

[CONTENTS]
はじめに

1.多彩な動物行動と、遺伝子レベルの研究
1.1 問題はどこに/1.2 動物行動学の開祖/1.3 本書の目的と構成

2. 線虫の行動分子遺伝学
2.1 モデル生物としての特徴/2.2 線虫の感覚系/2.3 線虫の神経系/2.4 線虫が示すさまざまな行動/2.5 化学物質に対する応答/2.6 化学走性における順応/2.7 化学走性における記憶と学習/2.8 接触に対する応答/2.9 侵害刺激に対する応答/2.10 温度に対する応答/2.11 温度記憶を担う神経機構/2.12 光や電気に対する応答/2.13 線虫の社会性/2.14 雄の線虫が示す配偶行動

3. ショウジョウバエの行動分子遺伝学
3.1 モデル生物としての特徴/3.2 行動遺伝学のモデル生物としてのショウジョウバエ/3.3 ショウジョウバエの感覚系/3.4 ショウジョウバエの脳/3.5 化学受容の分子機構/3.6 TRPチャネルの多様な機能/3.7 非連合学習/3.8 匂いの連合学習と記憶/3.9 配偶行動を制御する分子機構/3.10 二酸化炭素に対する逃避行動の制御/3.11 概日リズム/3.12 ショウジョウバエの睡眠と覚醒

4. 小型魚類(ゼブラフィッシュとメダカ)の行動分子遺伝学
4.1 モデル生物としての特徴・歴史/4.2 行動遺伝学のモデル生物としての小型魚類/4.3 ゼブラフィッシュ胚および稚魚の遊泳運動/4.4 ゼブラフィッシュ稚魚の視覚行動/4.5 ゼブラフィッシュ稚魚の聴覚行動/4.6 ゼブラフィッシュ成体を対象にした行動分子遺伝学/4.7 メダカの社会性行動

5. マウスの行動分子遺伝学 ─オプトジェネティクスによる神経科学の急展開─
5.1 モデル動物としての特徴/5.2 オプトジェネティクスの誕生/5.3 オプトジェネティクスの発展/5.4 記憶・学習行動への利用/5.5 情動行動への利用/5.6 精神疾患の神経基盤の解析へ/5.7 オプトジェネティクス研究の今後の課題

6. 社会性昆虫ミツバチの行動分子生物学
6.1 ミツバチの生活史/6.2 ダンスコミュニケーション/6.3 ミツバチの脳とキノコ体/6.4 哺乳類の脳機能局在論とミツバチでの研究戦略/6.5 ミツバチの脳領野選択的に発現する遺伝子/6.6 働きバチの分業を制御する内分泌系/6.7 視葉選択的に発現する遺伝子の検索と、「中間型」ケニヨン細胞の発見/6.8 初期応答遺伝子を用いたミツバチの脳領野の役割解析/6.9 ニホンミツバチの熱殺蜂球形成行動時に活動する脳領野/6.10 ミツバチ脳に発現する非翻訳性RNA/6.11 他昆虫の行動制御にはたらく遺伝子のミツバチでの解析/6.12 本章のまとめ

参考文献・引用文献
索引

コラム2章 神経生理のモデル生物アメフラシ/コラム3章(1)蛍光カルシウム指示タンパク質を用いた神経活動の解析法/コラム3章(2)モデル生物を用いたステロイドホルモンと記憶の分子生物学/コラム5章(1)脳の奥の奥の奥を視る/コラム5章(2)雄と雌の"恋ごころ"はどこに/コラム6章(1)ミツバチは飛行距離をどのようにして計測するのか?/コラム6章(2)アリの体表炭化水素を用いた巣仲間認識

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